「ITエンジニアになりたいけど、実際どんな仕事があるの?」

ひとくちにITエンジニアと言っても、その中身は実にさまざま。作るもの・守るもの・支えるものによって、仕事内容も必要なスキルも大きく変わります。

この記事では、代表的なITエンジニアを9種類に分けて、仕事内容・未経験からの入りやすさ・最初に学ぶことを一覧にしました。「自分はどれに向いていそうかな?」と考えながら読んでみてください。なお「入りやすさ」は、40歳で未経験からWebエンジニアになった私の見方です。会社や地域によって事情は変わります。

CONTENTS目次
  1. 9種類のITエンジニアを一覧で比較
  2. 01:Webエンジニア
  3. 02:アプリエンジニア
  4. 03:インフラエンジニア
  5. 04:ネットワークエンジニア
  6. 05:クラウドエンジニア
  7. 06:セキュリティエンジニア
  8. 07:データエンジニア
  9. 08:AIエンジニア
  10. 09:QAエンジニア
  11. 私がWebエンジニアを選んだ理由
  12. まとめ:気になる分野から学び始めよう

9種類のITエンジニアを一覧で比較

職種 何を作る・守る 未経験からの入りやすさ 最初に学ぶこと
Webエンジニア Webサイト・Webサービス ◎ 入口として最も一般的 HTML / CSS → JavaScript
アプリエンジニア スマホアプリ ○ Swift / Kotlin、または React Native
インフラエンジニア サーバー・動作環境 ◎ 運用・監視から入りやすい Linux・ネットワークの基礎
ネットワークエンジニア 通信の仕組み ○ 資格(CCNA など)が効く TCP/IP・ルーティング
クラウドエンジニア AWS などの環境構築・運用 △ インフラの知識の上に積む Linux → AWS の基礎
セキュリティエンジニア 攻撃からの防御 △ 他職種の経験が前提になりやすい ネットワーク・OS の基礎
データエンジニア データ基盤 △ SQL・Python
AIエンジニア AI モデル・AI を活用した仕組み △ 数学・Python の基礎が要る Python・統計の基礎
QAエンジニア 品質保証・テスト ◎ 未経験採用が比較的ある テスト技法・業務理解

◎ がついている職種から入って、経験を積んでから △ の職種へ移っていく、というのが未経験からの現実的なルートです。それぞれの仕事を見ていきましょう。

01:Webエンジニア

WebサイトやWebサービスを作るエンジニアです。皆さんが毎日見ているサイトやネットショップ、予約システムなどはWebエンジニアの仕事。HTML/CSSやJavaScriptなど比較的学び始めやすい言語からスタートできるため、未経験からの入り口として人気の分野です。

最初の1歩:HTML/CSSで自分のページを1枚作ってみる。書いたとおりに見た目が変わるので、手応えを感じやすいところから始められます。

02:アプリエンジニア

スマホアプリを開発するエンジニアです。iPhoneやAndroidのアプリ、ゲーム、業務用アプリなどを作ります。自分の作ったアプリがストアに並び、たくさんの人に使ってもらえるのが大きなやりがいです。

最初の1歩:iPhoneなら Swift、Androidなら Kotlin。Webの知識があれば React Native のように両方に対応できる技術から入る道もあります。

03:インフラエンジニア

サーバーやシステムの動作環境を支えるエンジニアです。Webサービスやアプリが24時間止まらずに動いているのは、インフラエンジニアが土台を整えているから。表からは見えにくいですが、IT業界を支える縁の下の力持ちです。

最初の1歩:Linuxの基本操作とネットワークの基礎。運用・監視の仕事から入って、構築・設計へ進む人が多い分野です。

04:ネットワークエンジニア

通信の仕組みを設計・構築・管理するエンジニアです。会社のネットワークやインターネット接続など、「つながる」を支える仕事。インフラエンジニアと並んで、需要が安定している分野です。

最初の1歩:TCP/IPとルーティングの基礎。CCNAのような資格が、未経験でも学習の証明として評価されやすい分野です。

05:クラウドエンジニア

AWSなどのクラウドサービスを使って、システムの環境を構築・運用するエンジニアです。いま多くの企業がサーバーをクラウドに移行しており、需要が急速に伸びている注目の分野。インフラの知識とあわせて身につけると強力な武器になります。

最初の1歩:いきなりクラウドではなく、Linuxとネットワークの基礎を先に。その上にAWSの基礎サービスを積むと理解が早くなります。

06:セキュリティエンジニア

システムをサイバー攻撃から守るエンジニアです。不正アクセスや情報漏えいを防ぐ仕組みづくり、脆弱性のチェックなどを行います。攻撃の手口が年々巧妙になる中で、ますます重要度が高まっている仕事です。

最初の1歩:守る対象(ネットワーク・OS・Webアプリ)を知らないと守れないので、まずはそのどれかの基礎から。他職種で経験を積んでから移る人が多い分野です。

07:データエンジニア

データを集めて、分析や活用がしやすいように整えるエンジニアです。企業が持つ大量のデータを「使える状態」にすることで、経営判断やサービス改善を支えます。AI活用の広がりとともに需要が伸びています。

最初の1歩:SQLとPython。データベースの基礎を理解することが、すべての土台になります。

08:AIエンジニア

AIモデルやAIを活用した仕組みを作るエンジニアです。ChatGPTのような生成AIの登場で、いま最も注目されている分野のひとつ。データやプログラミングの基礎を積み上げた先にある、これからの時代のキャリアです。

最初の1歩:Pythonと統計の基礎。最近は「AIを使ってWebアプリを作る」という入り方もあり、Webエンジニアの延長でAIに関わる道も広がっています。詳しくはAIでWebアプリが作れる時代に。それでも「基礎」が大切な理由をどうぞ。

09:QAエンジニア

QAは「Quality Assurance(品質保証)」の略。システムやアプリの品質をテストで守るエンジニアです。バグを見つけて開発チームにフィードバックし、ユーザーが安心して使える状態にしてから世に出す、品質の門番のような存在です。

最初の1歩:テスト技法の基礎と、「ユーザーがどう使うか」を想像する力。前職の業務経験がそのまま活きやすい職種でもあります。

私がWebエンジニアを選んだ理由

私自身は、ハローワークの職業訓練でWebデザインを学んだところからエンジニアになりました。選んだ理由は正直に言うと単純で、パソコンが好きだったことと、訓練でHTMLやCSSを書いてみたら、自分の作ったページがその場で形になっていくのが楽しかったからです。

「面白そう」と思えた分野こそ、学習が続く分野です。私の場合はそれがWebでした。そこから実務を経て、今はWebアプリ開発にも領域を広げています。最初の選択がそのまま一生の専門になる必要はありません。詳しい経緯は「もう遅い」と思っていた40歳が未経験からエンジニアに転職できた理由に書いています。

まとめ:気になる分野から学び始めよう

  • ITエンジニアは大きく9種類。未経験から入りやすいのは Web・インフラ・QA
  • クラウド・セキュリティ・データ・AI は、基礎や他職種の経験の上に積み上げる分野
  • どの職種も、プログラミングとITの基礎という共通の土台から始まる
  • 最初から完璧に選ぼうとしなくていい。途中で方向転換しても問題ない

まずは気になった分野の「最初の1歩」から始めてみてください。独学で続けるコツはコツコツ勉強を続けるコツにまとめています。